ミュージックベル

第32回ミュージックベル合奏コンテスト 結果発表      [2024年2月15日更新]
2024年1月に第一次審査を行い、2024年2月7日に本審査を開催致しました。
厳正な審査の結果を以下に発表します。

幼稚園・保育所の部
金賞 該当無し  
銀賞 麻生保育園 ひまわり組 『それを愛と呼ぶなら』
銅賞 つきさむ幼稚園 『手紙』
  
小学生・中学生の部
金賞 該当無し
銀賞 KMCキッズ 『新時代』
銅賞 アンサンブル・アミーゴ  『ほたる・お江戸日本橋・木曽節のコラボ』
  
高校生・一般の部
金賞 ベルあんさんぶる「森のトントゥ達」 『Sing!』
銀賞 ミュージック・サークル Team Class 9 『崖の上のポニョ』
銅賞 ミュージックパレット 『宇宙戦艦ヤマト』
  
シニア・高齢者施設の部 
金賞 該当無し
銀賞 童謡の会うらら 『瑠璃色の地球』
銀賞 ベルフレンド 『アメイジング グレイス』
銅賞 真楽寺みのりの会 『The Entertainer』

  
テクニカル部門 
金賞 ベルあんさんぶる「森のトントゥ達」 『くるみ割り人形〜トレパーク』
銀賞 該当者なし
銅賞 ミュージックサークル アンダンテ 『くるみ割り人形〜トレパーク』
 
特別賞
協力しているで賞
  高校生・一般の部
ミュージックサークルアンダンテ 『踊り明かそう』
工夫しているで賞
  シニア・高齢者施設の部
笑ってキラキラサークル 『アメイジング グレイス』
シニア期待の星で賞
  シニア・高齢者施設の部
ハンドドレミ 『きよしこの夜』
  
第32回ミュージックベル合奏コンテストを終えて感じたこと

長い長いコロナ禍が明けようやくミュージックベル合奏コンテストが開催されほっとしました。 第32回は以前よりも応募チームが少なく全体的なレベルが下がったことが少し残念でした。

ミュージックベルは本来一人で演奏できるものではありません。ここは演奏者の技術力というよりも、指導者の腕の見せ所ではないかと思うのですが、演奏者達の楽曲に対する共通の思いや理解度を上げたり、演奏する楽曲譜面のアレンジなどにも注力することによって、より聴きごたえのあるワンランクアップした演奏へと導けるのではないかと思います。
申し込みコメントの中に、熱心に指導するあまり、多少厳しい練習になってしまったというような内容がいくつかのチームで見受けられました。 ミュージックベルは【みんなで音を楽しみながら音楽を作り上げる楽器】であるという基本に立ち返り、是非指導される方も演奏者の皆さんも一緒になって楽しんで練習していただけたらと願っています。

対照的に、ここ数年シニア・高齢者の部では心から楽しんでいらっしゃる様子が顕著に見られます。 手作りの譜面台や、衣装にワンポイントを添えていたり、飾り付けをしていたり、練習段階から和気あいあいと過ごされていたのではと想像できる微笑ましいものです。 例え振り間違いがあっても、音が抜けていても、それを払拭できるまとまりが感じられ楽しく拝見できました。

幼保の部では元気いっぱい「go!go!」という様子はとても見ていても可愛らしく良いのですが、三歳を過ぎた頃からは充分にメロディーやハーモニーを音楽的に演奏できる力があると思います。 例えば選曲にもよりますが、マーチなどノリノリの元気な曲に和音奏は良いのですが、バラードなどしっとりとした曲に元気な和音奏では違和感が残ります。 和音奏だけではなく、曲に合うベルパートを考えていけば、小さなお子様達の演奏にもより音楽性の豊かな演奏が期待できます。今回ご応募下さったお子様達の演奏は充分にもう次のステップに移れる時期が来ていると感じました。
そして有り余る元気さ故、全体的に演奏自体が少し乱暴に聴こえてしまうのも残念です。 「f」は単純に「強く」ではなく「どのように強く」なのかを具体的なイメージなどを示しながら是非指導してあげて下さい。アリさんに話しかけるように…子猫を呼ぶように…大きな象に声をかけるように…全てに「これ」という回答はありませんが、三歳児でもイメージは伝わります。
情緒豊かな幼児期にはきっと先生方のご説明を理解できると思いますし、それが演奏に反映され、より感性豊かな音楽と発展していくのではと期待しています。

そして応募される方皆様に意識していただきたい事は『「完成」をどこに設定するか』です。 譜面通り間違えずにベルを振れたら完成なのか、曲全体のイメージを掴み、フレーズを意識して歌うようにブレスまで合わせてベルを振れたら完成なのか・・・ミュージックベルの歴史と共にそれぞれのチームによって 完成度の隔たりが大きくなってきているように感じられました。
先に述べたように、皆で集まり一つの音楽を奏でるという基本はありつつも、特にこれから音楽を学んでいく幼保・小中の皆様には、ミュージックベルの演奏を通して、“ぶっきらぼうで無機質ではない音楽”を表現することを完成として目指していただければ嬉しいです。
可能性は無限大!また楽しみにしています。

  

第32回ミュージックベル合奏コンテスト実行委員会
審査員一同


  
第32回ミュージックベル合奏コンテスト総評

2020年度より中止されていたコンテストが今年度再開できて大変嬉しく思います。 応募数は例年の半数程度でしたが、色々と制約のある中で皆さんの練習成果を拝見できて感慨深いものがありました。

当コンテストは映像審査であることをご理解の上、録音状態は勿論ですが、見た目にも多少の工夫が必要ではないかと今回特に感じました。 応募前に「どのように見られるか」を音も含め、映像全体の仕上がりを確認していただきたいと思います。

現代では歌い手に合わせて愛唱歌などの伴奏譜も、一つも調号の付かないハ長調やイ短調に限られてはいませんね。 伴奏者は歌う相手によってkeyが高すぎる、低すぎると移調しますよね。 ベルも目の前にある楽譜を見てすぐに練習を始めるのではなく、この曲はベルでは何のkeyなら最適な音として聞こえるかを考えて取り組むと、より良い演奏になるのではないかと思います。

今回、応募数が少ないこともあり、例年の賞全てを選出していない部門もあります。 該当なしの賞もありますが審査員と協議の上、過去のレベルを基準として決定させていただきました。ご了承くださいますようお願いいたします。
次回どのような作品に出会えるか楽しみにしています。

2024年2月吉日
潟xルミュージック代表取締役 作・編曲家 鈴木 邦彦